【事例で学ぶマネジメント】債務超過寸前からの回復
事例から学ぶマネジメント。
『ドラッカー組織づくりの原理原則』で紹介されている事例を紹介します。
今回は、債務超過寸前からの回復を成し遂げたある旅行会社の事例です。自身の保険金のことを考えるまで追い込まれた社長。そこからの業績回復はなぜ成功したのでしょうか。
その旅行会社は、北海道宝島旅行社。
九州出身の関西育ち、大学は東北という経歴の鈴木社長が起業した北海道の会社です。
当初起業を迷っていたときに背中を押してくれたのが当時副社長となった林氏。
なかなか軌道に乗らなかった時、インバウンドの需要を取り込もうと英語ができる人材を探し、出会ったのが現取締役の本間氏。
起業当初のビジネスモデルに限界を感じ、旅行業免許の取得が必要と判断したときに尽力してくれたのが、現副社長の大和氏。
鈴木社長には必要な時に力を貸してくれる人が現れました。
経営は一人ではなしえません。
北海道宝島旅行社が債務超過寸前から回復した核となる原因は、必要な同志を得たことです。
そこには鈴木社長のリーダーシップがうかがえます。
しかし、リーダーシップといってもカリスマ性といった類いのものではありません。
鈴木社長が明確に会社のミッションを描き、発信したことによります。
「重要なのはカリスマ性ではない。
ミッションである。
したがってリーダーが初めに行なうべきは、
自らの組織のミッションを考え抜き、
定義することである。」
『非営利組織の経営』より
あなたの組織のメンバーの関心は、「自分の組織への貢献」と「組織の自分への処遇」のどちらに焦点がありますか?
後者の場合、ちょっとした危機で組織は崩壊します。
前者の場合、危機をみんなで乗り越えようという意識になります。
まずはミッションを明確にし、社員に、そしてお客様に伝えられるようにしましょう。
そして、ミッションに基づいき、一貫した姿勢や行動を徹底しましょう。
この事例に関してさらに詳しく知りたい方はぜひ書籍をご覧ください。
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