【事例で学ぶマネジメント】やらされ感を無くしモチベーションを上げるたった1つの方法
事例から学ぶマネジメント。
『ドラッカー組織づくりの原理原則』で紹介されている事例を紹介します。
今回の舞台は、前々回、前回と同じ埼玉にある米菓メーカー。
28歳で父が創業した会社に入社した現社長。
多角化と業態転換に成功し飛躍的に業績を伸ばしたお話は以下の記事をご参照ください。
そして、さらにヒット商品を開発しさらなる飛躍をしたお話は以下の記事をご参照ください。
社長が共感したドラッカー教授の言葉に次の様なものがありました。
働く人はマネジメント的な視点をもつときにのみ、すなわち企業全体の成功と存続に責任をもつ経営管理者のように企業を見るときにのみ、最高の仕事を目指して自らの責任を果たすことができる。そのような視点は、参画を通じのみ獲得できる。
現代の経営<下>
この言葉から、一人一研究制度というものを立ち上げました。
社員がそれぞれ好きなテーマで研究をし、発表をするという、いわば夏休みの自由研究のようなものです。
そして、優秀な発表は表彰し、プレートに刻んで社員食堂に掲示したのです。
研究内容に関しては、初期の頃は業務改善に繋がる様なこととしていました。ここから生まれたアイデアが生産性の向上に繋がることもあったようです。
しかし、会社のためというイメージを払拭すべく、テーマは仕事に関係ないものでも良いことにしたそうです。その甲斐があって、研究の自由度が高まり、より柔軟な、枠にとらわれない業務改善に繋がったそうです。
一人一研究制度の本質
では、この一人一研究制度の本質は何でしょうか。
それは内発的動機付けにあります。内発的動機付けに関しては以下の記事で説明させていただいていますのでご一読ください。
自分で研究テーマを決定し(自己決定)、その中から優秀な研究を表彰しプレートを掲示する(自己有能感)。まさに内発的動機付けのための取り組みと言えます。
これは通常業務でも大切です。
意思決定を現場に委ねる。そして、その事で成果が出たら評価する。
このサイクルをまわすことで、従業員のモチベーションは確実に上がっていきます。
給与などの外発的動機付けだけに頼るのではなく、内発的動機付けをおこす仕組み作りが必須となります。
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