目標管理の目的、誤解していませんか?
多くの企業で導入されている目標管理。
しかし、同時に多くの企業で目標管理に対して不満がある事を以前の記事でお伝えしました。
不満の原因のひとつとして、目標管理の目的を誤解しているという点をあげています。今回は、その目標管理の目的に関して取り上げます。
早速ですが、目標管理の目的って何でしょうか?
成果主義実現の方法のひとつとして、従業員に成果目標を設定させ、もしくは成果目標を与え、その達成具合によって評価するための手法。
このような目的をイメージされる会社が多いようです。
会社(上司)が従業員(部下)の目標を管理し、従業員(部下)を評価する道具としての目標管理が一般的に認知されているのではないでしょうか。
しかし、これは間違いです。
目標管理はP.F.ドラッカーが1954年に出版した現代の経営で初めて提唱しました。
ドラッカー教授が提唱した目標管理は英語で表記すると、「Management by Objectives and Self Control」です。重要なのは、最後の「Self Control」。ニュアンスとしては目標管理ではなく、目標と自己統制によるマネジメントなのです。
つまり目標管理の本当の意味としては、自ら目標を設定することで、自分の仕事ぶりをマネジメントし、組織の成果につなげるための道具というのが適切です。
加えて言うと、人事評価に使うこと自体は主たる目的ではありません。
自社で目標管理を導入しているがうまくいっていない場合、まずは根本である目的の認識を確認してみましょう。目的の認識を正すと、やり方も変わってくるはずです。
目的に加えて次の様な問題が無いかチェックしてみてください。
- ノルマという形で会社が目標を与えていないか。
- 個人の目標は組織の成果や目標と連動しているか。
- 目標は明確になっているか。
- 目標を達成するための取り組みも明確になっているか。
- 上司は部下の目標達成の支援をしているか。
- 期末の振り返りで結果の評価ばかりに意識がいっていないか。
上記いずれも、弊社がお客様の目標管理の支援をさせていただいたときによく目にするものです。
是非一度、御社の目標管理もチェックしてみてください。
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