【事例で学ぶマネジメント】従業員のチャレンジ精神を発揮させたリーダーシップとは
事例から学ぶマネジメント。
『ドラッカー組織づくりの原理原則』で紹介されている事例を紹介します。
最終回となる今回の舞台は、百貨店。
店長に就任して気になったこと。それは、従業員の働きぶりでした。
皆、真面目に働いているのですが、全体的に大人しくて元気がない。チャレンジ精神に欠けている気がしたのです。
そんな状態から店長はあることを実行しリーダーシップを発揮します。それが功を奏し、従業員の働きぶりは変わりました。
主体性を持ちチャレンジ精神を発揮して、様々なアイデアを実行するようになったのです。
店長が発揮したリーダーシップとは何だったのでしょうか。
ドラッカー教授は次の様に言います。
リーダーシップの素地として、行動と責任についての厳格な原則、高い成果の基準、人と仕事に対する経緯を、日常の仕事において確認するという組織の文化に優るものはない。
P.F.ドラッカー『現代の経営[上]』
よく誤解されますが、リーダーシップとは人をひきつける魅力や資質ではありません。仲間をつくり、人に影響を与えることでもないのです。
ドラッカー教授のリーダーシップを次の様に言います。「人の視線を高め、成果の基準を上げ、通常の制約を超えさせるものである。」
そして、リーダーシップは姿勢でもあると言っています。
しかし、姿勢は見えにくいという難点があります。そのため、姿勢を行動で示す必要があります。小さな事でもいいので、模範となって率先して行動することが大切です。
さて、店長が気になった言葉は「敬意」でした。
皆さんの組織内に人と仕事に対する敬意はあるでしょうか。
店長は敬意を表す行動として挨拶に力を入れたのです。従業員通用口で出勤してくる従業員に挨拶したり、店内を回りながら従業員に挨拶をすることを継続しました。
やがて、従業員との信頼関係が強まり、従業員の働きぶりが変わっていったのです。
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