募集しても応募がない時のチェックポイント
人を募集しても応募がないというお悩みは度々コラムで取り上げています。
そんなときのチェックポイントはいくつかあるのですが、今回はジョブズリサーチセンターが実施した「求職者の動向・意識調査2021」より、求職者が仕事を探すときに何を重視しているのかを元に応募が無い場合の改善点を考えてみましょう。
求職者の動向・意識調査2021 基本報告書 | JBRC ジョブズリサーチセンター
JBRCジョブズリサーチセンター
https://jbrc.recruit.co.jp/data/data20211222_1998.html
調査結果の「仕事を探したときの重視点(絶対条件)」の結果から効果の高い項目を順番に見ていきます。
勤務日数(休日、休暇)
総合1位は勤務日数(休日、休暇)でした。
ただし、これには大きく2つの側面があります。
ひとつは単純に、正社員における年間の休日数が多いかどうか。フルタイム勤務の場合、労働基準法にもとづいた最低年間休日数は105日です。これに加え、通常は祝日や夏期休暇、年末年始休暇があるため、120日くらいないと求職者には「少ない」とうつるでしょう。
こんな状況の中、変形労働制などを利用して100日未満の日数で募集をしている中小企業は未だに多いようです。これでは応募無いのも仕方ありません。
実際、年間休日を世間並みに設定しただけで応募があったという事例もあります。ただし、年間休日の変更は就業規則の変更、働き方を変えるなど、専門知識が必要になります。お近くの社会保険労務士にご相談されることをお勧めします。
もうひとつが、子育て世代や女性パートタイマーにおける、勤務日数に融通が利くかという側面です。実際、調査結果の詳細を見ると、30~49歳の女性パートタイマーや女性正社員で特に数値が高くなっています。
これに対応するには、柔軟な働き方ができる様な勤務態勢を用意し、それを求職者にしっかりアピールしましょう。
職場の雰囲気
第5位に「職場の雰囲気」がランクインしています。
これも求職者の立場になってみれば想像がつくのでは無いでしょうか。離職理由の調査などでも、職場の雰囲気に繋がる様な項目、例えば社内の人間関係などが必ず上位にあがります。そういった理由で辞めた人が次の職場で、職場の雰囲気を気にするのはもちろんですし、そうじゃなくても雰囲気の良い職場で働きたいと思うのは多くの人の共通する感覚です。
これに対応するには、自社がどんな職場なのかを伝えましょう。一番いいのは、自社の採用ページで、社内の写真、働いている人の写真や言葉、会社のミッションや理念をを伝えることです。
以前よりはこのような内容を掲載する会社が増えてきましたが、まだまだ内容が不十分なケースが多いのが現実です。
仕事内容
第6位は「仕事内容」です。
これに関しては、書いていない募集広告は無いとは思いますが、職場の雰囲気同様、不十分と思われるものが多いです。
求職者目線に立って、仕事内容を具体的にイメージできる内容になっているでしょうか。
自分にできるだろうか、自分の能力をいかせるだろうか、社会の役に立てるだろうか、など、求職者の不安を丁寧に取り除いていく必要があります。
評価、昇給制度
第14位に「評価、昇給制度」がランクインしています。
結果の詳細を見ると、特に正社員希望の求職者では評価制度の有無を気にするようです。中小企業ではまだまだしっかりとした評価制度があるケースが少ないのが現状です。
しかし、求職者は有無を見ています。少しでも応募率をあげたいのであれば、何らかの評価制度は用意しましょう。
もちろん、しっかり運用することで、応募者増えるだけでなく、既存社員のパフォーマンス向上や離職防止にもつながります。
最後に
以上、今回は調査結果より、4つ取り上げました。
4つ共通して言えるのは、自社の取り組み内容をしっかりと求職者に伝えること。
特に職場の雰囲気や評価制度はそもそも伝わっていないという状態にならない様に注意が必要です。
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