人事評価の結果が納得いかないという声が出たら
人事評価制度を運用していく中で、必ずといっていいほど聞こえてくる声、それが「評価の結果に納得がいかない」というものです。
そんな声が出たときどうすれば良いでしょうか。評価制度の見直しが必要でしょうか?
まず大前提としておさえていただきたいことは、全社員が納得する人事評価制度はありえないということです。
様々な人間が集まった組織において、人事評価制度に限らず全員が納得するということは無理です。そのため、極度に「納得がいかない」という声を気にする必要がありません。
それよりも、人事評価制度の本来の目的、例えば業績向上や人材育成に寄与しているかどうかに意識を向けて下さい。
とは言っても、納得いかないという声が多く出る様であれば、原因の深掘りは必要になります。
最初にやるべき切り分け
「人事評価の結果が納得いかない」という声が出る原因は大きく2つのケースがあります。
ひとつは人事評価制度そのものに原因があるケース。
もう一つは運用に原因があるケースです。
まずは、自社の場合どちらなのかを切り分ける必要があります。社内でヒアリングして、不満の原因を深掘りしていきましょう。そうすることで、人事評価制度そのものに原因があるのか、運用に原因があるのか、その両方なのかがある程度見えてきます。
人事評価制度そのものに原因がある場合
この場合、やはり専門家に見てもらうことをおすすめします。
ヒアリング結果を元に自社で制度の手直しをする事も可能ですが、対処療法的な施策になってしまったり、手探りでの作業になってしまったりと、事態を悪化させたり遠回りしてしまうでしょう。
運用に原因がある場合
運用といっても幅広いですが、納得感という点に関しては面談がうまく機能していないことがほとんどです。
具体的には以下の点をチェックしてみて下さい。
- 定期的な面談(少なくとも月1回)をやっているか
- 定期的な評価者研修をやっているか(導入時にやったっきりになっていないか)
- 期末に必ず評価者ミーティングをやっているか
- 期末のフィードバック面談をやっているか
特に期末のフィードバック面談は評価結果を本人に伝える大切なタイミングです。そのため、評価者には適切なスキルも求められます。
そもそも、面談の目的が共有されているか、被評価者の人間性ではなく期中の事実に基づいた会話ができているか、適切な質問を投げられているか、評価者ばかり話していないかなど、評価者研修を通して知ってもらい、面談で実践してもらうべきポイントがたくさんあります。
面談に関しては以下の資料も合わせてお読みいただけると理解が深まるかと思います。
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