会社がつぶれないために必ずやるべきこと
日本は世界有数の長寿企業大国とも言われています。
一方で、起業しても続けるのはとても難しく、生存競争が激しいなんて話もよく聞きます。
では、世の中から消えていく会社と、存続して社会に貢献し続ける会社の違いは何でしょうか。会社がなくなる理由は様々ですが、存続する会社が共通してやっている事があります。
それは事業や商品・サービスの循環です。
商品・サービスにはライフサイクルがある
永遠に続く製品はない。ライフサイクルの型はすべての製品が同じである。
P.F.ドラッカー『創造する経営者』
まず、どんな商品・サービスでもいつかは売れなくなるという現実に向き合う必要があります。
ドラッカー教授は、『創造する経営者』で製品を11に分類しました。この中で、ライフサイクルに関連するものとして、①今日の主力製品、②明日の主力製品、③昨日の主力製品、④開発製品、⑤失敗製品を上げています。
まず、導入期のテストの位置づけとして開発製品から始まり、軌道に乗ればそれは明日の主力製品となり成長期に入ります。ここで資源を投入することで成熟期に入り今日の主力製品となり、やがて衰退期に入り昨日の主力製品となるのです。また、この流れに乗れなかったのが失敗製品です。
しかし、世の中には自社の主力製品が衰退期に入り、昨日の主力製品となっているにもかかわらずそこに多くの資源を投入し続けている会社が多くあります。
本来は、昨日の主力製品になる前に、つまり全盛期とも言える今日の主力製品の段階から、次の主力製品を生み出す活動に入らなければなりません。
新たな製品やサービスが今日の主力製品になるには時間とお金が必要です。衰退期に入ってからでは手遅れなのです。
定期的に廃棄する
意識して非生産的なものや陳腐化したものを捨てている組織が、新たな機会に不足することはない。
P.F.ドラッカー『断絶の時代』
次の主力製品を開発するためには、人やお金、設備といった資源が必要です。その資源獲得のため、古くなったものを捨てる必要があります。
つまり衰退期に入った商品・サービス、あるいは活動、ときには事業そのものを捨てなければなりません。
この「捨てる」という行為を定期的にやらないと、新しいことを始めることができないのです。
新たな事業機会を発見する
事業の機会を体系的に発見し、それを開拓する企業だけが、繁栄し成長する。
P.F.ドラッカー『創造する経営者』
次の主力製品はどのようにしてつくり出すのでしょうか。
ここで必要なものがイノベーションです。ドラッカー教授は『イノベーションと企業家精神』でイノベーションの7つの機会を示しています。
- 予期せぬ成功と予期せぬ失敗
- ギャップの存在(業績ギャップ、認識ギャップ、価値観ギャップ、プロセスギャップ)
- ニーズの発見(プロセスニーズ、労働ニーズ、知識ニーズ)
- 産業構造の変化
- 人口構造の変化
- 認識の変化
- 新しい知識の出現
それぞれの詳細は割愛しますが、これらは可能性が高い順に並んでいます。1番から順番にみていくとよいかもしれません。
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