管理職が協力してくれない3つの理由
人事制度な組織開発など、組織づくりの取り組みが成功するためには管理職の協力が欠かせません。最初の段階からいかに管理職を巻き込むかが成功の鍵です。
しかしうまく巻き込めずに取り組みが進まない、もしくは頓挫してしまうことが多いのも現実です。
ではなぜ管理職は協力してくれないのでしょうか。
今回は管理職が協力してくれない理由のうち、比較的多い3つの理由をお伝えします。
その3つとは次の様なものです。
- そもそもやろうとしていることが理解できていない
- 忙しくて新しいことをやる時間が無い
- どうせまた失敗すると思っている
そもそもやろうとしていることが理解できていない
当たり前の様で意外とできていないのが、これからやることの目的を共有することです。
何のためにやるのか、これをやると会社はどうなるのか、さらには管理職一人ひとりにとってどんな良いことが起こるのかをしっかり説明しましょう。
まったく説明していないということは希ですが、説明したつもりでもちゃんと伝わっていないことは多いようです。特に、人は行動した結果、自分に良いことが起こらない限り行動することはありません。新しい取り組みがもたらす良いことは何かをしっかり腹落ちするまで伝える必要があります。
忙しくて新しいことをやる時間が無い
働く人の多くは、そもそも持っている時間に対してそれ以上のやるべきことがあります。管理職はその傾向が特に顕著で、仕事に追われていると言える状況です。
そんな状況で新しいことをやるのは相当の負担だと言うことは容易に想像できるかと思います。
それでも、目的やメリットが腹落ちしていれば何とか時間を作ってやるでしょう。しかしそれも限界があります。
そんなときのポイントとしては2つ。
ひとつは単純に仕事の整理をする事です。新しくこれをやるからよろしく!と丸投げするのではなく、本人にその余裕が無いなら会社として優先度を明確にし、仕事の整理をサポートしましょう。
もうひとつは今やっている事を変える、もしくは意味を付加することです。新しいことをやる時間が無いなら、今やっている事のやり方を少し変えて目的が達成できないかを考えます。例えば人事評価制度の運用に関しては、本来管理職がやるべき仕事である目標の設定や、仕事の分析、評価や測定、部下の動機づけや育成などをやりやすくする道具だという説明をよくします。これらのことは通常何らかの形でやっているが、実は手探りだったり人それぞれやり方が違ったりで効果性が低いことが多いです。それを人事評価制度という道具を使うことで効果性を格段に上げることができます。
どうせまた失敗すると思っている
新しい取り組みを始めたけどうまく行かなかった、もしくは途中で自然消滅したということを繰り返していないでしょうか?
何かを初めて、何らかの理由で止めること自体は良くあることです。
しかし問題は、その経緯がちゃんと現場に伝わっていないことが多いということです。意思決定をした経営側としては納得のいく、あるいはやむを得ない理由があるにもかかわらず、それが現場に伝わっていないせいで、「うちの会社は新しいことを始めてもいつも途中で止めてしまう。」「うちの社長はしょっちゅう思いつきで新しいことを始めるけど最後までやり通さない。」などという空気ができてしまっている会社がたくさんあります。
何かを始めるなら後始末もしっかりするようにしましょう。意思決定をする場合は、それによって影響を受ける人を巻き込むという原則に従って、止めるという意思決定をする場合も、影響を受ける現場を巻き込む必要があります。
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