管理職になりたくない!その理由は!?
リーダー、マネージャーの育成はどの会社でも共通の課題です。「育たない」という課題とともに、そもそも「なりたくない」という社員が多いこともこの問題を難しくしている要因の一つと言えます。
株式会社ビズヒッツが管理職になりたくない人500人にアンケートを実施し、その理由を男女別に調査しました。今回はその結果を元に、どのような対策が必要かを取り上げます。
結果は次のとおり。
結果の傾向
結果を見ると、ほとんどがマネジメントに起因することに気づきます。
そもそもその会社で管理職として働いている人が魅力的でない、本来の管理職としての仕事が出来ていない可能性が高いです。こんな状態では一般社員は管理職を見て、「あんな状態になりたくない」「つらそう」「めんどくさそう」とマイナスイメージしか抱けません。
「残業代が出ない」に関しては制度の問題です。多くの会社で管理職と一般職の賃金の逆転現象が見られます。これではなりたくないと思うのも無理はありません。
どうすればいいか
マネジメントに起因すること
管理職という仕事を魅力的にすることにつきます。まずは今管理職をになっている人が模範となる必要があります。そのためにまずやるべき事は、
本来の管理職の仕事をすること
管理職研修をやるたびに感じることですが、多くの管理職がそもそも本来の管理職の仕事を知らないという現実があります。知らないことはできません。できないのに求められても困ります。まずは知ること。その次に実践することです。
まずは管理職研修などを通して管理職のレベルアップをはかりましょう。
制度に起因すること
管理職を管理監督者として扱い、残業代を支給していない会社が多くあります。くわえて、残業代を支給していないにもかかわらず、一般職との賃金差がそれほど無いというケースをよく目にします。これに関しては制度を改定する必要があります。一般的な解決方法としては次のいずれか、もしくは組合わせとなります。
- 賃金制度を見直して管理職と一般職の賃金差をしっかりつける
- 管理職にも残業代を支給する
- 仕事の分析等を通じて残業自体を減らす(無くす)
そもそも管理職に残業代を払わないことのリスク
「管理職=残業代が出ない」という間違った認識が浸透しているせいでそもそもここに疑問を持たない会社も一定数あります。しかし、管理職に残業代を払わないことは大きなリスクを抱えていることを認識する必要があります。
残業代が必要ないのは労働基準法でいう管理監督者であって管理職ではありません。
管理監督者≠管理職
管理職の中で一定の要件を満たした場合に、管理監督者として扱っても問題ないという位置づけです。実際に多くの会社の管理職は管理監督者とみなすには難しいという現実があります。
つまり、そのような管理職が「自分は管理監督者では無いので残業代を支給してほしい」と裁判等で訴えてきたらおそらく会社は負けるでしょう。
責任という言葉の誤解
男女ともに1位は「責任が重い」でした。これに関しては「責任」という言葉の誤解も重要な要因です。これに関しては何度か取り上げていますが、例えば以下の記事を参考にしてください。
最後に
組織が成果を上げるための重要な要素として管理職のパフォーマンスは欠かせません。管理職の生産性をあげ、管理職という役割の魅力を上げる取り組みを実施しましょう。
今回参考にした調査結果の詳細は以下のページをご参照ください。
管理職になりたくない理由ランキング【男女500人アンケート調査】
Biz Hits
https://bizhits.co.jp/media/archives/31039
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