社員は仕事を通して成長できていると感じていますか??~生産性向上と離職率低下のヒント②~
多くの会社が抱える課題、生産性の向上と離職率の低下。これに関する9つの質問を以下の記事で取り上げました。
今回は二つめの質問「社員は成長機会やフィードバックを得られていますか?」を深掘りします。
この問いは自己成長を問うもので、ワーク・エンゲージメントの指標のひとつです。ワーク・エンゲージメントは主体的に仕事に取り組んでいる心理状態のことを言います。自分の仕事にやりがいを感じているか、誇りを持って仕事をしているか、言われたことだけやるのでは無く主体的に考えてやっているかなど、自分の仕事そのものに対する姿勢とも言えます。
加えて、自己成長は以下の2つの指標に細分できます。
- 達成感
- 成長機会
達成感
仕事を通して達成感を感じているかを表します。達成感が低いときは、何を持って達成とするのか、つまり達成の基準や目標が持てていなかったり、明確でない可能性があります。
達成感が低い時の対応
まずは、何を持って達成と言えるのかを明確にしましょう。自己目標管理などのツールを使い、達成基準を目標という形で明確にすることが大切です。加えて、基準をクリアした場合にはしっかり承認し、自身が基準を達成したことを実感するように促すことも重要です。
ほかにも、前回のやりがいと同様、そもそもどんなときに達成感を感じるのか、それぞれの意見を出し合うことも効果的です。やりがい同様、人それぞれ達成感を感じるポイントが違う事に気づくでしょう。
成長機会
仕事を通して、能力を高められていると感じているかを表します。成長機会が低いときは、新しいことにチャレンジできていない、あるいは振り返りやフィードバックをもらう機会が持てていない可能性があります。
成長機会が低い時の対応
まずは、本当に成長がないあるいは少ないから感じられていないのか、それともしっかり成長しているにもかかわらず感じられていないのかを明確にしましょう。
前者の場合は、チャレンジする機会が少ない可能性があります。仕事の棚卸をしたり、ジョブマップなどを作成したりして、次に何にチャレンジすればいいかをみつけやすくしましょう。例えば3年前と同じことをやっていないでしょうか。逆に言うと直近3年で新たに始めた事はあるでしょうか。
後者の場合は、フィードバックをする機会をもちましょう。自己目標管理や評価制度における面談も有効な機会です。実際は成長しているにもかかわらずそれを実感しづらい場合があります。その人の性格に起因するものだったり、組織環境に起因するものだったりさまざまですが、他社が明確に成長をフィードバックすることで本人が成長を実感することができます。
この記事へのコメントはありません。