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コラム

組織のマネジメント

目標を設定する~マネージャーの5つの仕事①~

以前の投稿で、管理職・リーダーがやるべき仕事としてマネージャーの5つの仕事を取り上げました。

今回から5つの仕事をそれぞれもう少し詳しく取り上げたいと思います。

5つの仕事のひとつめは目標の設定です。

目標に関しては過去に何度も取り上げてきましたが、まずは目標とは何かを改めて整理したいと思います。

目標とは何か

目標とは、成果に期限と数値を設定したものです。売上という成果を得たいのであれば、いつまでにいくらかを決めて始めて目標と言えます。ただ、必ずしもすべて数値で表現しないというわけではなく、数値化できない「状態」を目標とし、その指標として数値化できるものを用意する手法もあります。いずれにしろ、数値であれ状態であれ、期限が来た時点で達成できたかどうかは判断できる必要があります。

加えて、ドラッカー教授は著書『マネジメント<上>』で、マークス&スペンサーの例をもとに、目標とは何かを次の様にまとめています。

  1. 目標は「われわれの事業は何か。何になるか。何であるべきか」という問いから導き出されるものであり抽象的であってはならない。
  2. 目標とは、行動のためのものである。
  3. 目標とは、資源と行動の集中を可能にするものである。
  4. 目標とは一つではなく複数のものである。
  5. 目標とは、事業の成否に関わる領域すべてについて必要である。

また、マネージャーがたてる目標は通常、自分が担当する部門の目標です。部門の目標はその上位部門の目標から考える必要があります。中小企業の場合は、上位部門が会社全体ということが多いかと思います。つまり、会社目標を達成するために部門目標を考える必要があります。加えて、会社目標の設定にも参画する必要があります。

何について目標をたてるのか

目標とは何かがわかったところで、次に何について目標をたてればいいのでしょうか。前述の通り、ドラッカー教授は目標は複数であり、事業の成否に関わる領域すべてについて必要だと言っています。事業の成否に関わる領域とはなんでしょうか。

これに関してドラッカー教授は次の8つをあげています。

  1. マーケティング
  2. イノベーション
  3. 人的資源
  4. 資金
  5. 物的資源
  6. 生産性
  7. 社会的責任
  8. 必要条件としての利益

会社目標といて上記の8つの領域について目標をたて、それらを達成する為に、マネージャーは自部門の目標を作る必要があります。部門目標に関しては必ずしも8つすべてを網羅しないといけないということは無いかもしれません。しかし、各部門が目標を達成することで、8つの領域における会社目標が達成されないとだめです。

ドラッカー教授は、これら8つの領域についての目標が、事業の全貌の把握、個々の活動のチェック、とるべき行動の明示、意思決定の評価、現場での活動の評価と成果の向上を可能にすると言います。

最初は、上記の8つが難しい、多すぎると思う人も多いかと思います。その場合は、次の成果における3つの領域を使うことをおすすめします。

  1. 直接の成果
  2. 価値への取り組み
  3. 人材育成

この3つの領域に関しては以前の記事をご参照ください。

最初は、この3つの領域を網羅するだけでも十分です。
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