社員はミッションや理念に共感していますか?~生産性向上と離職率低下のヒント⑦~
多くの会社が抱える課題、生産性の向上と離職率の低下。これに関する9つの質問を以下の記事で取り上げました。
今回は7つめの質問「社員はミッションや理念に共感し経営陣を信頼していますか?」を深掘りします。
この問いは従業員が、会社のミッションや理念、ビジョンや行動指針などに共感し会社(経営陣)に対して信頼感を持っているかを表すもので、エンプロイー・エンゲージメントの指標のひとつです。エンプロイー・エンゲージメントは、組織に対する自覚的な貢献意欲のことを言います。
加えて、以下の4つの指標に細分できます。
- ミッション・ビジョンへの共感
- 会社の方針や事業戦略への納得感
- 経営陣に対する信頼
- 事業やサービスへの誇り
ミッション・ビジョンへの共感
会社のミッションや理念、ビジョンに共感しているかを表します。数値が低いときは、ミッション・ビジョンを意識する機会が無い、あるいは自分事にできていない可能性があります。
ミッション・ビジョンへの共感が低い時の対応
まず、そもそも会社のミッション・ビジョンを明示できているでしょうか。多くの会社で、何となくミッションがあるものの、明文化できていないというケースを目にします。まずは、ミッションを明文化しましょう。このときおすすめするのは、社長一人で考えるのではなく社員を巻き込んで考えることです。
明文化できている場合は、浸透のための取り組みが足りていません。壁に飾っているだけのミッションにならない様に、日々の業務で意識し行動に変えることができるような取り組みを行いましょう。
会社の方針や事業戦略への納得感
会社の方針・戦略に納得できているかを表します。数値が低いときは、事業の方針が不透明、または十分に説明されていないと感じている可能性があります。
会社の方針や事業戦略への納得感が低い時の対応
ミッション・ビジョンと同様、会社の方針や事業戦略をを明示できているでしょうか。まずは、経営計画書という形で明示しましょう。
明示できている場合は、社長の独りよがりにならない様に、全員で実行していくという状態を作り、加えてアクションプランに落とし込むようにしましょう。
経営陣に対する信頼
経営陣を信頼しているかを表します。数値が低いときは、経営陣と十分に話す機会を設けられていない、あるいは意思決定のプロセスや理由が見えず、不信感を感じている可能性があります。
経営陣に対する信頼が低いときの対応
まず、経営陣と従業員のコミュニケーションが足りていないことが多いので、何らかの形でコミュニケーションを取るようにして下さい。ミーティング、面談、ランチ会、社内報など、手法は様々あります。また、話の内容に関しても重要で、通常の業務的な話だけでなく、自己開示や価値観といった業務外の話をする場面を設けることをおすすめします。
事業やサービスへの誇り
自社で展開する事業やサービスに誇りを感じているかを表します。数値が低いときは、サービスや事業内容に価値や魅力を感じていない、あるいは後ろめたい意思決定や進め方をしている可能性が考えられます。
事業やサービスへの誇りが低いときの対応
自社のサービスや商品の価値を改めて話し合いましょう。社会的意義、他社との違い、お客様への貢献内容など、目線を組織外に向けることが重要です。加えて、顧客からの声を集め、社内で共有することも有効な手段です。
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