あなたは何のために働きますか?
社員研修や講演などでよくテーマにさせていただく「何のために働くのか」。
たいてい最初に参加者に書き出してもらい、グループや隣の人とシェアをしてもらいます。大人になったら働くことが当たり前の世の中ですので、そもそも自分が何のために働いているのかを考える機会というのはなかなか無いのではないでしょうか。
ぜひこのコラムをお読みいただいているあなたも一度書きだしてから続きを読んでみてください。
さて、この質問をChatGPTとGeminiに聞いてみました。すると以下の様な答えが返って来ました。
- 収入を得るため
- キャリアを築くため
- 社会貢献をするため
- 人間関係を築くため
- 自己実現のため
- 安定した生活を送るため
- 学び、成長するため
- 挑戦と成長の機会を求めるため
- 生活のリズムを保つため
- 趣味や情熱を追求するため
- 生活のために必要な収入を得るため
- 社会の一員として貢献するため
- 自分の能力や才能を発揮するため
- 社会的地位や名誉を得るため
- 自己実現のため
- 生きがいを見つけるため
- 新しいスキルを身につけるため
- 人とのつながりを求めるため
- 社会課題の解決に貢献するため
- 時間や場所にとらわれずに働きたい
両者とも一番目にお金という理由が挙がっていますが、研修等で実際に聞いても同様でほとんどの人が一番目にお金を得るという目的を挙げます。その他の理由とはChatGPTやGeminiが挙げてくれたものと同じ様な理由が出ることが多いですね。
ここで重要なのが、お金以外の理由です。社員研修では合わせてこんな質問もします。
もし明日、自分の銀行口座に1兆円振り込まれていたとしたら、いつも通り会社に来ますか?
社長には厳しい現実ですが、残念ながら多くの人が来ないと答えます。しかし、そんな中でも一定数それでも出社するという人もいます。来る人と来ない人の違いは何でしょうか。
それが、働くことにおいてお金以外の目的を持っているか、かつその目的が今の会社、仕事で満たされているかです。日本ではまだまだ一般的ではありませんが、アメリカではボランティア活動が身近な存在として多くの人が携わっています。ボランティアは基本的に無報酬です。働く目的の一番であるお金が得られないのになぜ働くのでしょうか。それはお金以外の明確な目的があるからです。
P.F.ドラッカーは著書『非営利組織の経営』で、営利企業であってもボランティアと同じ様に人をマネジメントしなければならないと言っています。お金という報酬だけに頼っていては人をつなぎ止めておくことはできません。
先日、AIの研究者が、AIが発達したら人は働かなくてもいい世界が訪れるだろうと言っていました。社会活動に必要な労働は全てAIがやってくれる様になるそうです。加えて、エネルギーなど生きるために必要な資源のコストもかぎりなくゼロに近づき、生活するためにお金が必要なくなるとも言っていました。
しかし、そうなったとしても人は働いていると思います。しかし、働くことへの認識は現在のそれとは異なるものになるでしょう。弊社のミッションである「働くを傍楽に」が実現された社会とも言えます。
こんな未来が来たとき、あなたは何のために働きますか?
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