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コラム

人事制度

人事評価制度で給与の不満が解消しないときには

がんばった社員はがんばりに応じた昇給をしたい。がんばれば給与が上がることを示して、モチベーションを上げたい。そんな理由で人事評価制度を導入する会社は多いのではないでしょうか。

しかし、いざ人事評価制度を導入してもなかなか給与の不満が解消されず悩むケースもまた多いのが現実です。これはなぜでしょうか。今回は、人事評価制度を導入したけど給与の不満が解消しない原因と対処方法を取り上げます。

人事評価制度で給与の不満が解消しない理由

これには様々な理由がありますが、重要なものをあげると次のとおりです。

  • 制度設計の不備
  • 給与以外の問題
  • そもそも不満は解消しないもの

順に説明しましょう。

制度設計の不備

ひとつ目は、制度そのものの不備です。例えばよく目にするケースが透明性の欠如です。評価プロセスが不明瞭で、従業員が自分の評価プロセスを理解できない場合、不公平感や不満が生じます。評価制度の全体を見渡して、従業員に開示していない部分は無いでしょうか。基本的にブラックボックスをなくし、評価制度全体を開示することをおすすめします。加えて、制度として明確になっていない箇所がないかも重要です。

その他、一貫性の不足は無いでしょうか。評価に評価者の主観が入ってしまっていたり、同じ事実でも評価するタイミングなどで評価結果が変わったりしていないでしょうか。

他にもフィードバックの不足もよくあるケースです。評価結果を本人が納得する形で伝えることができていないとそこまでの評価プロセスがどれだけ適正であっても、最終的に不満につながります。

制度設計の不備に関しては以前の記事も合わせて参考にしてください。

給与以外の問題

給与以外の部分に問題があり、そのことが結果的に給与への不満となっていることもあります。このヒントとなるのがERG理論です。

人事評価制度を通して、組織内の関係性を明確にし向上させるということを考えていますでしょうか。組織内の関係性とは例えば仕事を遂行する上での人間関係、自分の役割、いい意味での競争心などです。

これら関係に関する欲求が満たされないとき、ERG理論をもとに考えると、人は生存に関する欲求を満たそうとします。つまり、仕事における人間関係に欲求不満が発生すると、給与に関する欲求を満たそうとするのです。

自社における給与への不満はもしかしたら人間関係の不満が原因かもしれません。

そもそも不満は解消しないもの

これを言ってしまうと元も子もないかもしれませんが、そもそも人事評価制度で給与に関する不満をゼロにすることはできません。以下の無料レポートで解説していますが、給与の不満を解消することは人事評価制度の目的としては優先度が低いというのが実際のところです。

もちろん、ないがしろにしていいと言うことではありませんが、人事評価制度を運用する目的としてあまり過度に給与やその他の処遇にフォーカスしすぎることはよくないのです。気を配りつつも、もっと重要な目的フォーカスするというのが最もおすすめな人事評価制度の運用です。

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