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コラム

人事制度

期間は?場所は?従業員を評価するときにどの範囲まで見るのか

従業員の評価をするとき、必ず対象の従業員の行動(仕事ぶり)を評価しなければならないことはたびたびお伝えしています。ここで問題になるのが、いつの行動を評価するのか、どこでやった行動を評価するのかということです。この時間や場所の概念が意外と曖昧になる事があるのでいちど整理してみましょう。

期間と場所の原則

原則として、評価すべき行動は❶業務時間中に❷職場で行った行動です。まずはこの原則に従って評価をしましょう。

❶業務時間中に

通常、評価期間における業務時間を意味します。例えば、半年に一回の評価ペースで4月が前期のスタートの場合、4月から9月の業務時間中の行動を評価します。

例えば、4月から9月の評価は通常10月以降にやると思います。仮に10月前半に目立った成果をあげた従業員がいた場合、それはあくまで後期の評価対象です。前期の評価には反映しないようにしましょう。頭ではわかっていても、直前の行動なのでどうしても気持ちが引っ張られがちです。

次に業務時間中の行動かという点も重要です。よくあるのが、業務終了後の飲み会に積極的に参加する従業員に対し、コミュニケーションや協調性といった項目でいい評価を付けてしまうケースです。業務終了後の飲み会はあくまで任意参加の業務外コミュニケーションです。評価の対象ではありません。

❷職場で

これは、その行動がどこで行われたかを意味します。基本的には❶業務時間を意識すれば問題ありません。なぜなら、業務時間中は原則として職場で仕事をしているからです。

ただ、例えば外回りの営業社員が、移動中にたまたま事故を目撃して救助活動に参加したとします。この行為自体は素晴らしいものですが、評価対象かというと通常は違います。外回りの営業社員における職場は、会社の事務所や客先などです。職場かどうかはその行為が業務かどうかと密接に関係します。

期間と場所の例外

こんな事例があります。宿泊業を営むA社は、自社の行動指針の中に食材を卸してくれる地元農家を盛り上げるというものを盛り込んでいます。そんなA社で、休みの日に農家の手伝いに行き、そこで聞いた話を料理提供の際にお客様に熱く語る社員を高く評価しました。

この事例において、まず休みの日に農家の手伝いをしたことを評価するのは原則に反します。業務時間中でもなければ職場でもない行動だからです。しかしA社はこの行動自体も評価対象にしました。自社の行動指針を行動に移してくれたというのが理由です。このように、自社のミッションやクレド、バリューなどを実践することを評価対象の行動とするとき、原則より広い範囲で評価することがあります。厳密には休みの日に農家に手伝いに行ったという行動を評価したのではなく、休みの日に農家に手伝いに行くという手段で行動指針を実践してくれたことを評価したのです。つまり、他の方法で食材を卸してくれる地元農家を盛り上げるという行動指針を実践してくれた従業員がいれば同じ様に評価するでしょう。

加えて、手伝いに行って聞いた話を業務に生かしています。ここまでできると完璧ですね。

以上、今回は従業員を評価するときの期間と場所の話を取り上げました。基本的には原則に従い、ミッションなど価値観に関わる点を評価する場合は原則より幅広い範囲を見ることも検討してみてください。

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