3種類の欲求
ERG理論という考え方では人の欲求は3種類に分かれると言われています。
一つ目が生存欲求。
生きること、あるいは身の安全や安定を欲する気持ちです。
職場で言うと雇用の安定、給与、休みなどの福利厚生が該当します。
二つ目が関係欲求。
愛情、所属、自尊心、競争など他との関係性を欲する気持ちです。
職場で言うと職場の人間関係、ライバル、自分の役割などが該当します。
三つ目が成長欲求。
自己実現だったり、達成などを欲する気持ちです。
職場で言うと仕事を通した成長や目標達成などが該当します。
そしてこのERG理論には2つの特徴が有ります。
まず、基本的には下位の欲求から満たそうとすると言うことです。
まずは生存欲求、その次に関係欲求、最後に成長欲求といった順序になります。
ただし、下位の欲求を完全に満たさないと次の欲求に行かないかというとそうではありません。それぞれが同時に存在しうるという特徴が有ります。
次に、欲求の可逆性という特徴。
上位の欲求が満たされないとき、下位の欲求に意識が向くという特徴が有るのです。
具体的に言うと、職場の人間関係がとても悪い場合、これは関係欲求が満たされないことを意味します。そうすると人は関係欲求を満たそうとするのではなく、生存欲求を満たそうとします。
つまり、例えば人間関係が会社の従業員は給与や休みと言った待遇面にうるさくなってしまいます。
よく、世間水準と同等かそれ以上の給与を払っているのになかなか従業員からの不満がなくならないと言う相談を受けます。
そんなときはこの理論を思い出してください。社内の人間関係はどうでしょうか。また、従業員が成長でき、それを実感できる社内風土はあるでしょうか。
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