二つの信頼2
先日、二つの信頼という記事を書きました。
二つ目の信頼である、「意図に関する期待」という意味の信頼ですが、実はこれも二つに分けることができます。
例えば以下の様な二つの意図に対する期待の意味が違うことにはお気づきでしょうか。
副社長は創業当時から会社を支えくれている。一度倒産しそうになり、ほとんどの社員が去って行ったときも会社に残って再建に尽力してくれた。社長は副社長を信頼している。
マフィアには鉄の掟があり、裏切り者は即座に抹殺され、今まで誰も裏切りを成功させた者はいない。そのため誰も恐ろしくて裏切ろうとはしない。ボスは幹部を信頼している。
さて、この二つの違いは次のように表せます。
一つ目の信頼は、相手の人間性や行動特性の評価に基づく相手の意図に対する期待としての信頼です。
つまり、信頼する対象であるその人が良い人だと知っていたり、今までの行動から自分の期待を裏切るような人ではないと判断したときの信頼です。
二つ目の信頼は、相手にとっての損得勘定に基づく相手の行動に対する期待としての信頼です。
つまり、自分の期待を裏切るような行動をした場合、相手も損を被ることが明らかな場合の信頼です。
意図に関する期待である信頼を得たい場合、状況によってどちらを利用した方が良いかを考えてみましょう。
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