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労務管理

最低賃金 過去最高の引上げ

全国平均で18円(都道府県によって異なります)、今年10月から引き上げとなる見込みです。

最低賃金とは、原則として、産業や職種にかかわりなく、すべての労働者に支払われる最低限の時間給です(監督署へ申請し、減額特例を認められたものは除きます)。
月給制や日給制の場合は労働時間数で割り戻して、時間給ベースで最低賃金額と比較しましょう。

会社と労働者が合意し、雇用契約書を交わしていたとしても、最低賃金額未満の賃金は無効となり、差額の支払が必要です。
夏休みの学生アルバイトやパート・契約社員など、臨時的な採用の場合も同様ですのでご留意ください。

対象となる賃金は、毎月の基本給と、諸手当のうち精皆勤手当、通勤手当、家族手当、そして時間外・休日・深夜割増賃金を除いたものです。手当は名称ではなく、実態で判断します。
最低賃金には、都道府県ごとに定められる「地域別最低賃金」と、製造業の一部や百貨店など特定の産業を対象に定められる「特定(産業別)最低賃金」があります。
両方が適用される場合、高い方の最低賃金額以上が必要です。
派遣労働者の場合は、派遣先の最低賃金が適用されます。

最低賃金を下回っている、と労働基準監督署から指摘され是正されなかった場合、地域別最低賃金については50万円以下の罰金、特定(産業別)最低賃金額については30万円以下の罰金も定められています。

ほぼ毎年変わる最低賃金額。
賃金支払が不足していた場合、遡って差額を支払うのは、会社にとって思わぬ出費になりますし、計算に手間もかかります。
また、最低賃金で雇用契約している従業員が多い会社にとっても、大きな負担増となります。
人件費や日頃の労務管理について、今一度見直しておかれるとよいかも知れません。

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