職場のコミュニケーション
先日の新聞に「模擬面接」の記事がありました。
一瞬、就職を控えた学生などを想像しましたが、記事は医療現場、医師と患者の面接でした。
評価する患者役、評価される研修医。設定された「よくない検査結果」をいかに伝えるか。
医師が何から、どのような言葉で、どのように伝えるかによって、患者の気持ちだけでなく理解度も変わったようです。
また、患者側が「こんなはずじゃなかった」「事前に聞いていない」と病院任せにならないように、治療方法やそのメリットとデメリット、病院の実績などを説明し、患者の質問に答える手術前教室を定期的に開催している医療機関もあります。
さて、一般的な会社と従業員の場合、医師と患者間の場合とは関係性が異なりますが、共通するものを感じます。
入社した社員が「こんなはずじゃなかった」、社員を採用した会社が「期待していた人と違った」と感じる採用のミスマッチは、コミュニケーション不足が要因のひとつです。
一方が伝えたと思っていても、相手が理解していないケースもあります。
採用選考時、受けに来た学生などを「評価」するだけではなく、採用側も、自社の理念・経営方針や業務内容、社員が大事にしていること、会社が社員に求めるもの、などを十分に伝えられているでしょうか。
また、お互いにわからないことや知りたいことをどんどん聞ける、聞きたくなる雰囲気づくりを心掛けているでしょうか。
医療者と患者との意思疎通を改善する取組みを行った医療機関では、職員同士のコミュニケーションもよくなり、仕事で疑問に感じた点を上司に確認しやすい雰囲気ができ、その結果、医療事故なども減少したそうです。
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