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コラム

人材育成

相手が見ているものを変える

 4月に新入社員を迎えられた事業所では、もうすぐ3ヶ月が経とうとしています。

若い仲間は順調に成長しておられますでしょうか?人によって成長のスピードは違いますが、中には、「ちょっと困ったな」という新入社員の方もおられるかもしれませんね。

 

相田みつおさんは、「育てたように子は育つ」とおっしゃっています。

子どもが小さかったころ、子どもが、お母さんに叱られている場面で、「その話、どこかで聞いたことがあるな」と思ったことがよくありました。よくよく考えると、自分が叱られていたことと、同じことをして叱られているんですね。

子どもがお母さんに叱られているのは、私がそのように育ててきたのかもしれません。

 

 子どもたちが育っていく中で、「これは、こうしなさい、それは、そうしなさい」と教えることもあれば、子どもたちが親の行動や態度を見て、知らず知らずのうちに、同じような事をしている、ということもたくさんあると思います。

癌は遺伝しない、と言われていますが、それでも家族で同じ癌に罹るケースがあるのは、生活習慣などが似ているから、という説があります。親が意識していないだけで、子は親をよく見ているんですね。人が育っていく過程において、身近にいる人の影響は、とても大きい事なのだと分かります。

 

 先日、あるセミナーで、「相手を変えたいと思ったら、相手が見ているものを変えればいい」という話しを聞きました。人は思っている以上に相手に影響を与えていて、また、人から影響を受けているのです。「変えられないものは、他人と過去」ということを言いますが、どれだけ頑張って、相手を変えようとしても変わりません。相手が見ているものを変えて、その影響を受けた人が自然と変わっていくということです。特に子どもたちや新入社員の方にとって、彼らが見ているものから受ける影響はとても大きいです。彼らが見ているものが替われば彼らが成長する方向も変わってきます。

また、子育てでは、子どもの成長と伴に、親も成長していく、と言われています。新入社員の場合も同じように、新入社員だけでなく、上司や周りの先輩も一緒に成長していくものなのかもしれません。「困った」新入社員がいる場合、周りにいる人の行動や態度が変わると、その新入社員の行動や態度も変化するかもしれません。「困った」社員がいることは、自分の普段の言動を見直すきっかけで、そしてさらに自分を高めるチャンスになのかもしれません。

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