従業員の離職を防ぐには1
採用がますます困難になる中、今いる従業員の離職を防ぐことも重要です。
とある調査の退職理由ベスト5を元に、全5回で離職を防ぐためのポイントをお伝えします。
今回は退職理由1位の「やりがい・達成感を感じない」への対応を取り上げます。
そもそも人はどんなときにやりがいや達成感を感じるのでしょうか。
ヒントとなるキーワードは内発的動機付けです。
動機づけには外発的動機づけと内発的動機付けがあると言われています。
外発的動機づけ
報酬や周りの評価、または命令や罰則など、外部要因から動機づけを行なうことをいいます。
言うならば、目の前にニンジンをぶら下げて馬を走らせようとするような状態です。
馬が走る理由はニンジンが食べたいからです。
しかし外発的動機づけには限界があります。
馬の例で言うならばニンジンを与え続けなければなりません。
しかし、与え続けるとニンジンの効果はどんどん薄れていきます。
人も同じです。
外部から与えられた報酬にはどんどん慣れていき、最初ほど喜びを感じなくなっていく傾向があります。
内発的動機付け
ニンジンを食べたくて走る外発的動機づけと違い、走ること自体が楽しくて走っている状態です。
内発的動機付けはモチベーションの自家発電の様なものです。外部要因にかかわらず、自分の中から湧き上がってくるものと言えます。
自分の中から湧き上がってくるため、外部要因にあまり左右されません。
内発的動機付けの要因
内発的動機付けに必要なものは2つ。
自己決定感と自己有能感です。
まず、自分で決ること、また自分で決めたという感覚があるかどうか。
これが自己決定感です。
人は他人が決めたことをやることに抵抗を感じる傾向があります。
また、他人が決めたことは、うまく行かないときなどに言い訳の材料にします。
逆に、自分が決めたたことであれば言い訳がしづらくなり、責任(Responsibility)が生まれます。
次に、自分の仕事が人の役に立っていることや、自分が成長しているという感覚があるかどうか。
これが自己有能感です。
人は自分が価値ある存在だと思いたいものです。
では、どんなときに自分の価値を感じるか。
様々ありますが、やはり何かの役に立ったとき、自分が成長した時じゃないでしょうか。
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