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【事例で学ぶマネジメント】コミュニケーション不足による大量離職を乗り越えた秘訣とは

事例から学ぶマネジメント。

『ドラッカー組織づくりの原理原則』で紹介されている事例を紹介します。

今回の舞台は、愛知県の医療法人。

スタッフとのコミュニケーションが苦手だった理事長は、慢性的な人手不足に悩まされていました。より給与の高い仕事を求めて転職するスタッフが相次いでいたためです。

加えて、ある取り組みに対して現場が大反発。結果、約7割のスタッフが離職するといった事件が起こりました。

しかし今は来院する患者数も増加し、2つの分院も開業。クリニック内のスタッフの雰囲気も変わり、人気の病院と変化しました。

いったいどのような取り組みをおこなったのでしょうか。

ドラッカーは次の様なことを言っています。

組織は道具である。他のあらゆる道具と同じように、組織もまた専門化することによって、自らの目的遂行能力を高める。しかも、組織は限定された知識をもつ専門家によって構成される。したがって、目的すなわち使命が明確である事が必要である。

P.F.ドラッカー『ポスト資本主義社会』

理事長はあるとき「理念を定めてはどうか」と助言され、「患者さんにスタッフにやさしいクリニック」という理念を作りました。

これが最初の転機となります。

この理念を定めたことで、クリニックの中の雰囲気は変わったそうです。

さらにあるとき、コンサルタントに「理事長のミッションは何ですか?」と質問され、「患者さんの命を救い、健康を守ることです」と答えたそうです。

するとそのコンサルタントは次の様に言います。

「それって医療業界の人なら、皆同じですよね。」

その言葉に衝撃を受け、ミッションを再考します。そして新に作成したミッションを元に、クリニックの運営を変えていくことで今の人気クリニックとなりました。

社会における「特定の」使命があるか

理念やミッションを策定する会社が増えてきました。

しかし多くの会社が、他社が語っても違和感の無いような一般的な表現を用いています。

もちろん無いよりは良いですが、弱いことは否めません。ミッションは独自性が重要です。特定であればあるほど、それだけで同業他社と差別化もできます。

何をコミュニケーションするのか

社内のコミュニケーションは多くの組織で課題として語られます。

そのため、どうやってコミュニケーションを促進しようかとあれこれ試行錯誤する例を目にします。

しかし、重要なのは「どうやって」ではなく「何を」コミュニケーションするかです。

「何を」の答えとして最も重要なことが組織のミッション、すなわちその組織の存在する目的です。

ところで、今回の事例のクリニックはどんなミッションを作ったのでしょうか?気になる方はぜひ書籍をお読みください。

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