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コラム

組織作り

仲の良い組織がいいとは限らない

あなたの会社の従業員は仲が良いでしょうか。

特に中小企業で従業員同士の仲が良いというと、仕事以外のプライベートな会話があったり、仕事以外でも一緒に遊びに出かけたり、職場で常に笑い声が聞こえてきたりなど、そんなイメージが浮かぶのではないでしょうか。

お互いの顔がみえる中小企業において大切な事ではあります。

しかし、真に大切な事があります。

それは組織が成果を上げていること。

P.F.ドラッカーは著書で次の様に書いています。

人間関係に優れた才能をもつからといって、よい人間関係がもてるわけではない。自らの仕事や人との関係において、貢献に焦点を合わせることにより、初めてよい人間関係がもてるのである。こうして、人間関係は生産的なものとなる。

P.F.ドラッカー『プロフェッショナルの条件』

ここで書かれている「貢献に焦点を合わせる」とは、組織が成果を上げるために、そこにいる一人ひとりがなすべきことをすること。

例えば、次の様な2つの会社があったとします。

【A社】従業員同士はとても仲が良く、職場では笑い声が絶えません。頻繁にプライベートでも会っているようです。しかし、最近業績が伸び悩み、赤字経営が続いています。

【B社】従業員同士の関係はとてもドライです。仕事以外の会話はありません。職場も静かで全員が黙々と仕事をしています。お互いのプライベートには一切関与しないようです。しかし、業績は好調で、ここ数年毎年売上を更新しています。

一般的にはA社が人間関係が良い会社と言われるのではないでしょうか。しかし、真に人間関係が良い会社はB社の方です。

会社は成果をあげることが大前提です。成果を上げている状態を作れいる組織こそが人間関係が良い会社です。

もちろん、成果があがっている状態を前提として、A社のような一般的な仲の良さがあればなお良いと言えます。

お互いを指摘し合う関係を築く

成果を上げる組織を作るためには、各々が貢献に焦点を合わせ、組織の成果のためになすべきことを実行していく必要があります。

加えて大切な事が、お互いを指摘し合うことです。

人は弱い存在です。気が緩むこともあれば、注意していても失敗することもあります。

そんなときに「しょうがないね」「そんなこともあるよ」と言ったように、表面的な取り繕いでお茶を濁すのではなく、厳しく指摘することも必要です。

お茶を濁すことが積み重なると取り返しのつかない状態になり、必ず後悔する時が来ます。

ただし、お互いを厳しく指摘するといっても、相手を攻撃するのとは違うことは忘れないようにしましょう。

指摘するのは、その人ではなく、その人の行動です。その人自身を否定するようなことは絶対にNGなのです。

逆に指摘される側も、厳しく指摘されたとしても、それは自分自身が否定されたのではなくて、間違った行動を指摘されているだけ。その行動を反省して正せば良いのだという受け止め方をする必要があります。

人はどうしても他人に間違いを指摘されるとマイナスの感情を抱いてしまいます。

それは、相手への怒りだったり、自分を否定することだったり様々です。しかし、職場においてそんな感情は無用です。

思いやりを持って指摘し会える関係を作りましょう。

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