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コラム

組織作り

この質問、社員にできますか?

「なんのために働くか」

このテーマで研修や講演をさせていただくとき、必ず投げかける質問があります。社員研修の場合は、社長にとって胃が痛くなる質問なのですが、定期的にこの質問と向き合うことは、会社にとっても働く人一人ひとりにとってもとても重要です。

その質問とはなんでしょうか。

社員のエンゲージメントを知る究極の質問

それは次の様な質問です。

「明日の朝一番であなたの銀行口座に100兆円振り込まれます。明日も出社しますか?」

金額はその時々で違いますが、要は一生遊んでも暮らせる金額というイメージです。

働く目的として、ほとんどの人がお金のため、生活のためというのをあげます。それは決して間違いでは無いです。しかし重要な事は、お金以外の目的を持っているかどうか。

お金以外の目的があり、かつその目的が今の仕事とマッチしているのであれば、その人は出社してくれるでしょう。

もし世の中からお金が無くなったら

スタートレックというアメリカのSFドラマがあります。その中のエピソードで次の様なものがあります。

時代設定は24世紀、宇宙艦で宇宙を探索しているとき、漂流している脱出ポッドの様なものを発見します。回収すると中には冷凍保存された20世紀の人間が数人見つかりました。蘇生された20世紀の人間数人の蘇生後の様子を描かれたエピソードです。

ほとんどの人は24世紀の生活に馴染んでいくのですが、一人だけ馴染めない人がいます。その人は20世紀の資産家。

彼は目覚めるとすぐに、自分の資産がどうなっているかを確認しようとします。その時、彼にとっては衝撃の事実を知らされます。

「24世紀の今、お金という概念はありません。」

お金だけが生きがいだった彼は苦悩します。「お金が無いなんて、じゃあ自分は何を生きがいにすればいいんだ?」そういった彼の言葉に、艦長のジャン・リュック・ピカードが言った言葉がとても印象的でした。

生きがいは自らを磨くことだ。

自分を豊かにして、楽しめばいい。

ジャン・リュック・ピカード

あくまでドラマ、フィクションではありますが、お金というものが無くなっても、人は働いています。お金にとらわれて働く現代人にして見れば想像できないかもしれません。

しかし、見方を変えると、お金から開放されて本当にやりたい仕事をやっているのかもしれません。

働く理由や目的に、お金では無い何かが自分の中にあるかどうか。人生を充実させる大きなポイントです。

働きがいを感じてもらえているのか

会社視点で見たとき、社員にお金以外の報酬を与えられているでしょうか?

金銭的報酬だけで働く人をつなぎ止めておくことは不可能です。

金銭的報酬だけで働いている人のパフォーマンスには限界があります。

「明日の朝一番であなたの銀行口座に100兆円振り込まれます。明日も出社しますか?」

この質問をしたとき、あなたの会社の社員は何人「はい」と言ってくれますか?

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