中途採用における「期待外れ」の傾向と対策
新しく人を採用したとき、「思ってたのと違う」「期待していたほど能力が高くなかった」など、想定していた程のパフォーマンスを発揮してくれなかったということはないでしょうか。
そんな、期待と現実のギャップの傾向とその対策について取り上げたいと思います。
マイナビキャリアリサーチLabの中途採用実態調査2022年版に次に様な調査結果が出ていました。
上記結果によると、面接時と入社後でギャップを感じたことは次の様なものです。
- 専門知識
- ストレス耐性
- 論理的思考能力
- 職務スキル
- コミュニケーションスキル
- 組織との価値観のマッチング度合い
- 仕事の進め方
- 仕事のへの熱量・意欲
- 企業との相性
- ビジネスマナー
- 保有資格の数
- 勤務態度
いかがでしょうか。共感できる項目はどれですか?
この12の項目、いくつかに分類が可能です。
専門スキルに関すること
専門知識、職務スキル、保有資格の数が当てはまります。
これらのギャップを回避するには、本人が申告している経験やスキルにどこまで信憑性があるか、正確に表現しているかを見抜く必要があります。
具体的には職務経歴書を必ず提出してもらう、担当部門の社員に面接に同席してもらうなどが考えられます。可能であればその場で実技試験をしても良いでしょう。
加えて、この分類に関しては給与の決め方にも注意が必要です。求める役割や仕事を明確にしておき、それを満たさなかった場合に給与が下げられるような雇用契約にしましょう。例えば、期待した役割や仕事をしてくれる想定での基本給が30万円、してくれなかった場合は25万円と仮定した場合、契約上の基本給を30万円にするのは危険です。基本給25万円と何らかの手当5万円としましょう。
詳しい方法や注意点はお近くの社会保険労務士にご相談いただくか、弊社に直接お問い合わせください。
ビジネススキルに関すること
論理的思考能力、コミュニケーションスキル、仕事の進め方、ビジネスマナーが当てはまります。
これらは実際に働いてもらわないとわかりにくいというのが現実ですが、適性検査等を活用する事でギャップを軽減することは可能です。面接の会話だけで判断せず、適性検査等で客観的な数値も参考にしてください。
ただし、単純にその人の適性検査結果を見ても判断しづらいので、あらかじめ現有社員に同じ検査を受けてもらうことをおすすめします。その結果と比較することで、今在籍している○○さんと同じ傾向か、というようにイメージが湧きやすいかと思います。
メンタルや執務態度に関すること
ストレス耐性、仕事への熱量・意欲、勤務態度が当てはまります。
これに関してはビジネススキル以上に、実際に働いてもらわないとわかりにくい項目です。ビジネススキル同様、適性検査等を活用しましょう。
また、勤務態度等に関しては比較的早く問題が発覚する傾向があります。試用期間等を活用するのもおすすめです。
価値観に関すること
組織との価値観のマッチング度合い、企業との相性が当てはまります。
これに関してはいつもお伝えしているとおり、面接で企業の価値観であるミッションや理念、クレドなどへの共感具合を探ってください。価値観に関することは他のどの項目よりもギャップがあるときのダメージが大きいです。
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