個人目標で使ってはいけないNGワード
人事評価制度の一環で目標管理を行っている会社は多いかと思います。また、しっかりした人事評価制度は無いけど、従業員に個人目標はたててもらっているというケースもよく目にします。さらに、研修などで学んだことを実践するために目標をたてることもあるでしょう。
このように、職場において目標をたてるという行為は比較的よくあるものです。
しかし多くの場合、有効な目標がたてられていないという現実もあります。
今回は多くの人が目標を記述するときに使ってしまいがちな、それでいて本当は使ってはいけないNGワードについて取り上げます。
目標に必要な要件
そもそも目標管理とはManagement by Objectives and Self Control、直訳すると目標と自己管理によるマネジメントです。目標管理の目的は、端的に言うと自分の仕事をマネジメントすること。言い換えると、やるべき仕事が想定通りの進捗で進んでいるのか、最終的に求められる水準で完了したかどうかを判断するものです。
つまり、目標をたてたとき、その目標が達成できたのかできなかったのかを、自分はもちろん、他者が見ても判断できる必要があります。
目標=成果に数値と期限を設定したもの
NGな目標の例
以下に、よく見られるNGな目標の一例を挙げます。
- お客様に喜んでもらえる様に意識する
- 品質チェックを徹底する
- チーム間の連携を強化する
- チーム内のコミュニケーションを向上させる
- 業務の流れを改善する
このような目標を設定したとき、達成したかどうかを判断できるでしょうか?
例えばひとつめの目標を1年の目標として設定したとします。
一年後、お客様に喜んでもらえる様に意識したかどうか判断できるでしょうか。少なくとも上司や同僚はあなたが意識していたかどうかなんかわかりません。下手したらあなた自身も意識していたかどうかなんてわからないのではないでしょうか。
どうすればいいのか
では、どうすればいいのでしょうか。
前述のNG例も少し工夫すればよい目標に変えることができます。ここでは2つのアプローチをご紹介します。
例えば「お客様に喜んでもらえる様に意識する」
1つ目のアプローチは、「お客様が喜んでいる」状態とは具体的にどのような状態かを明確にし、それを目標化することです。例えばお客様が喜んでくれたら「ありがとう」という言葉を発するかもしれません。飲食店なら「おいしかった」とか「また来ます」とかかもしれません。あるいは、リピート率という数値で測定できるかもしれません。こういった数えることができるものを使って目標化しましょう。「ありがとう」という言葉を○○回もらうとか、リピート率を○%にするとかです。
2つ目のアプローチは、「お客様に喜んでもらえる」ために具体的にどのような行動をするかを決めることです。例えば、同じく飲食店なら、料理の説明をしっかりするとか、グラスが空になったら声をかけるとかでしょうか。そうして決めた行動を目標化しましょう。
その他のNGワード
その他、代表的なNGワードを以下に列挙します。これらを使わないようにするだけでも目標の質はアップしますので試してみてください。
意識する
徹底する
強化する
向上する
改善する
理解する
把握する
推進する
共有する
心がける
努力する
がんばる
気をつける
しないようにする
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