口下手な社員と面談をするときの3つのコツ
社長と社員の面談や上司と部下の面談など、面談のオブザーブをさせていただく際によく遭遇する風景のひとつとして、口下手な社員や部下に手こずるというものがあります。
面談者(社長や上司)ががんばって質問しているのにいっこうに話が盛り上がらない。そして、しびれを切らした面談者がひたすら話し続ける。
こうなってしまうと、面談の意味がほとんど無くなってしまいます。
今回は、こうならないためのテクニックを3つお伝えします。
クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンを使い分ける
1つ目は質問の仕方に関して。
質問には次の2種類があります。
- クローズドクエスチョン…答えを限定する質問
(e.g. はいかいいえで答えられるもの、AかBなど選択肢から選ぶ) - オープンクエスチョン…答えを限定しない質問
(e.g.○○についてどう思いますか)
よく話す相手にはオープンクエスチョンを多用して話を広げたり深めたりすることが効果的ですが、口下手な相手にはクローズドクエスチョンを多めに使いましょう。まずはウォーミングアップがてら、相手の質問に答えるという行動を繰り返してもらいます。
ただし使いすぎは注意です。クローズドクエスチョンばかりだと尋問のようになります。適度にオープンクエスチョンをまぜてください。
オウム返し
口下手な相手の場合、面談者が質問しても一言で答えて終わってしまうということが多いようです。そんなとき、次の質問をしてしまいがちですが、これでは会話は盛り上がらず前述のように尋問になってしまいます。そこで相手が言った言葉を繰り返します。
例えば以下の様なイメージです。
面談者「新しい担当の仕事どう?」
被面談者「まあ、なんとかやっています。」
面談者「なんとか?」
被面談者「はい、未経験の仕事なのでわからないことが多いので。」
面談者「そうかー、確かにわからない事が多いよね。」
1つ目は、相手の言葉をそのまま疑問形で返して深掘りしようとしています。ちゃんと話せる人であれば「なんとか」というぼやっとした言い方ではなく、具体的に話してくれますが口下手な人は掘り下げてあげないと自分からは話してくれません。そのため、相手が言った言葉の曖昧な部分や掘り下げたい部分を疑問形で繰り返すことで相手から次の言葉を引き出すことができます。
2つめは相手の感情を繰り返して共感していることを伝えようとしています。これは1つ目と同じように次の言葉を引き出す効果もありますが、共感を示して話しやすくするという効果があります。人は自分の感情に共感してくれる人に心を許す傾向があります。
沈黙を活用する
相手が口下手で話してくれないと、ついつい無音の時間を埋めるために自分から話してしまいがちです。しかし、時には沈黙の時間も必要です。
口下手な人の傾向として、頭の中にあることを言葉にして発するまでに時間がかかる事があります。それを待つためにも沈黙に耐えることも必要です。
とくにオープンクエスチョンのあとは、答えを急がずに相手が言葉を発するのを少し待ってみましょう。そうしないと、相手からしたら考えている途中で面談者が話し出したらまとまるものもまとまらなくなってしまいます。
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