社員は仕事量やストレスに関してどう感じていますか?~生産性向上と離職率低下のヒント⑥~
多くの会社が抱える課題、生産性の向上と離職率の低下。これに関する9つの質問を以下の記事で取り上げました。
今回は6つめの質問「社員は仕事量やストレスに関してどう感じていますか?」を深掘りします。
この問いは従業員が仕事の中で、過度なストレスや疲労を感じていないかを問うもので、ワーク・エンゲージメントの指標のひとつです。ワーク・エンゲージメントは主体的に仕事に取り組んでいる心理状態のことを言います。自分の仕事にやりがいを感じているか、誇りを持って仕事をしているか、言われたことだけやるのでは無く主体的に考えてやっているかなど、自分の仕事そのものに対する姿勢とも言えます。
加えて、以下の2つの指標に細分できます。
- 仕事量
- ストレス反応
仕事量
任されている仕事量は適切かを表します。仕事量の数値が低いときは、処理できる以上の仕事を抱えている、あるいは難易度の高い仕事が多い可能性が考えられます。つまり、「仕事の量×仕事の負荷」を表しています。
仕事量が低い時の対応
前述の通り、この指標は「仕事の量×仕事の負荷」を表しています。まずは、量の問題と負荷の問題に切り分けて分析しましょう。また、大前提として、仕事の設計は適切でしょうか。仕事の設計を誤ると量の問題も負荷の問題も共に発生してしまいます。その上で、量の問題に関しては、仕事の整理を行い、生産性の低いもの、やめても何も起こらないもの、今から始めるとしたらやらないものなどを廃棄したり、チーム内での仕事の配分を調整したりしましょう。負荷の問題に関しては、メンバーの強みの棚卸、フォロー体制の見直し、担当の見直しなどで、実際の負荷を減らすアプローチと、負荷「感」を減らすアプローチの両面で取り組みましょう。
ストレス反応
頭が重い、イライラする等のストレス反応が出ていないかを表します。ストレス反応の数値が低いときは、仕事に楽しさややりがいを感じられない、あるいは心に余裕を持っていない可能性が考えられます。
ストレス反応が低い時の対応
ストレス反応の要因は様々です。まずはストレス反応を起こしている要因を特定していく必要があります。他の項目、例えば人間関係、支援、承認など、関連する項目の数値を参考にしましょう。また、組織全体として低いのか、特定の属性(部署、役職、年代など)で低いのかを確認し、取り組み内容を調整する必要があります。
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