自ら方向づけする
知識労働者には自らの方向づけを自らさせなければならない。そのため、何が、なぜ期待されているかを理解させなければならない。自らが生み出すものを利用する人たちの仕事を理解させなければならない。そのためには多くの情報、対話、指導が必要となる。ここでも時間が必要となる。しかし上司と同僚にも時間を割かなければならない。
P.F.ドラッカー『経営者の条件』
時間管理について書いている章からの引用です。ドラッカー教授はわれわれ知識労働者には圧倒的に時間が不足していると言っています。時間が足りない理由の一つがこれです。
われわれ知識労働者は自分自身で方向づけをしなければなりません。会社が、上司が、その他の誰かが方向づけしてくれるということは無いのです。しかし、自ら動機づけするには情報が必要です。そのための対話の時間がとても重要になってきます。
同書には次のような事例が書かれています。
成果をあげる組織では、トップマネジメントが意識して時間を割き、時には新入社員に対してまで、あなたの仕事について私は何を知らなければならないか、この組織について何か気になることはないか、われわれが手をつけていない機会はどこにあるか、気付いていない危険はどこにあるか、わたしに聞きたいことは何かとじっくり聞いている。
ひとつにはこのようなことを発言しやすい組織風土を作っておく必要がありますが、それでも下のものが発言するのには勇気がいります。
上司の方から積極的に部下に問いかける習慣をつけましょう。
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